こんなお悩みありませんか?
- 健康診断で血圧が高いと指摘された
- 家族に高血圧の人がいる
- 塩分の多い食事を好む
- 運動不足で肥満気味
- お酒をよく飲む
- ストレスを感じることが多い
- 喫煙の習慣がある
- 頭痛やめまいが気になる
このような症状やお悩みがある方は、和歌山県西牟婁郡上富田町の中井・丸岡医院までご相談ください。
高血圧について
血圧とは
血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことです。普通は上腕動脈で測定した圧力を指します。血圧の高さは、心臓が血液を押し出す力と血管の拡張によって決まります。血管の弾力性も大きく関係しており、腎臓や神経系、内分泌系、血管内皮からの物質など、多くの因子によって調整されています。
血圧は常に変動しています
1日の中で
朝の目覚めとともに上昇し、日中は高く、夜間・睡眠中は低くなります。
季節で
冬は夏より高くなります。
その他
食事、運動、ストレスなどで変動します。
最高血圧・最低血圧とは
心臓は収縮と拡張を繰り返して血液を送り出しているため、動脈の血圧も上がったり下がったりします。
| 最高血圧(収縮期血圧) | 心臓の収縮により血圧が最高に達したときの値 |
| 最低血圧(拡張期血圧) | 心臓の拡張により血圧が最低に達したときの値 |
高血圧症の診断
高血圧症とは
たまたま測った血圧が高いときには「血圧が高い」といえますが、「高血圧症」とは言い切れません。
高血圧症とは、繰り返して測っても血圧が正常より高い場合をいいます。
診断基準
診察室での繰り返しの測定で、次のいずれかに該当する場合、高血圧と診断されます。
| 最高血圧 | 140mmHg以上 |
| 最低血圧 | 90mmHg以上 |
高血圧症の種類
本態性高血圧症(約90%)
原因がはっきりしない高血圧で、高血圧症の約90%を占めます。遺伝的な因子や生活習慣などの環境因子が関与する生活習慣病です。
主な要因
- 過剰な塩分摂取
- 肥満
- 過剰飲酒
- 精神的ストレス
- 自律神経の調節異常
- 運動不足
- 野菜や果物(カリウムなどのミネラル)不足
- 喫煙
二次性高血圧症(約10%)
特徴:体の中に血圧上昇の原因となるはっきりした病気がある高血圧です。
主な原因疾患
- 腎動脈狭窄
- 原発性アルドステロン症
- 褐色細胞腫
これらの中には、外科手術により高血圧の治療が期待できるものが含まれます。
高血圧による合併症
動脈硬化の進行
血管の壁は本来弾力性がありますが、高血圧状態が長く続くと血管はいつも張りつめた状態におかれ、次第に厚く、硬くなります。これが高血圧による動脈硬化です。
起こりうる重篤な病気
動脈硬化は大血管にも小血管にも起こり、以下のような病気の原因となります。
脳の病気
- 脳出血
- 脳梗塞
心臓の病気
- 心筋梗塞
- 心臓肥大
- 心不全
その他の病気
- 大動脈瘤
- 腎硬化症
- 眼底出血
高血圧症の心臓への負担
心臓は高い血圧に打ち勝つために無理をすることになり、心臓肥大が起こり、やがて心不全になることもあります。
高血圧の治療と予防
治療の目的
高血圧による重篤な合併症(脳梗塞、心筋梗塞、腎臓病など)を防ぐことが最大の目的です。高血圧になる前に予防することが理想ですが、既に高血圧と診断された方は血圧を正常値まで下げることが大切です。
当院での高血圧治療
当院では、患者さまの状態に合わせて、以下の3つのアプローチで治療をおこないます。
生活習慣の改善
まずは薬に頼らない治療から始めます。食事指導では減塩と適切なカロリー管理を、運動療法では患者さまの体力に合わせた無理のない運動を提案いたします。また、禁煙・節酒指導やストレス管理についても具体的にアドバイスいたします。
薬による治療
生活習慣の改善だけでは血圧が下がらない場合、患者さまの病状に応じた降圧薬を処方いたします。副作用を最小限に抑えた、患者さまにとって最適な薬を選択し、効果を見ながら調整していきます。主治医の指示がない限り、自分で判断して薬の量を調節したり中止したりしないようにしましょう。薬を途中で中止すると、血圧は以前の値に戻り、時にはそれ以上に上昇し、高血圧による合併症を起こすことがあります。
副作用や何か異常がある時は、自己判断せず当院までご相談ください。
継続的な管理
高血圧は一度下がっても継続的な管理が必要です。定期的な血圧測定と評価をおこない、合併症の早期発見に努めます。また、ご家庭での血圧測定方法も丁寧にご指導し、日常的な血圧管理をサポートいたします。
高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれますが、適切な治療により合併症は十分予防できます。
健康診断で血圧の異常を指摘された方は、症状がなくてもお早めにご相談ください。
日常生活での注意点
減塩
塩分の摂り過ぎは血圧を上げる最大の要因です。1日6g未満を目標にしましょう。減塩のコツは当院でくわしくご指導いたします。
温度変化に注意
急激な温度変化は血管を収縮させ血圧を上昇させます。冬は室内外の温度差を少なくし、外出時は防寒対策を徹底しましょう。夏も冷房との温度差を5度以内に抑えることが大切です。
入浴
熱い湯(42℃以上)は避け、ぬるめ(40℃程度)のお湯に5~10分程度浸かりましょう。脱衣所や浴室を温めておくことで血圧の急変動を防げます。
便秘予防
いきみは血圧を上昇させるため、便秘予防が重要です。朝食後にトイレに行く習慣をつけ、食物繊維を多く摂取しましょう。洋式トイレの使用がおすすめです。
生活習慣の改善
十分な睡眠と休養
規則正しい生活を送り、過労やストレスを避けることが大切です。過重労働や夜更かしは禁物です。
禁煙
喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を進行させます。禁煙は血圧管理の基本です。
適度な飲酒
男性は日本酒1合程度、女性はその半分が適量です。大量飲酒は血圧を上げる原因となります。
体重管理
BMI25以上は肥満です。適正体重を維持することで血圧の改善が期待できます。
適度な運動
散歩やラジオ体操などの軽い運動は血流を改善し、血圧管理に効果的です。
食事指導
バランスの取れた食事は血圧管理の基本です。当院では患者さまの生活に合わせた具体的な食事指導をおこなっております。
家庭血圧測定について
血圧は、運動・安静・入浴・排便・食事・睡眠・体調・精神緊張等の条件で著しく変わります。測る前には5~10分位安静にし、条件を一定にした状態で測ることが望ましいです。
正しい測定方法
いつも同じ腕・姿勢・時間に測るようにしましょう。人によって左右差があるため、左と右で血圧が10mmHg以上違う場合は、高い方の腕で測定してください。座った姿勢が望ましく、座った後1~2分安静後に測定しましょう。
測定タイミング
朝は起床後1時間以内(食事、服薬の前に)、夜は就寝前に測定してください。体の調子が悪いときも測定しておくと参考になります。
測定時の注意点
きついシャツ等で腕の上部を締め付けないようにし、血圧計は腕と同じ高さのところにおいて測りましょう。
記録について
できる限り長期間、全ての測定値を記録することが重要です。血圧記録用紙の記入方法については、当院でくわしくご指導いたします。


